ぎゅっと息をつめて
一点を見つめた
私が大事に思うそれは
私には大きく意味があって
他人には全く意味がない
無表情で通り過ぎるたくさんの人たち
決して目が合うことはない
英会話教室の青い看板
虹色の噴水
やわらかな桜の葉
駅に着いたバスから俯いた人たちの群れ
ガラスに映った私
淋しいなんて言ったら負けだよ
私は言わない
ぎゅっと息をつめて
一点を見つめた
私が大事に思うそれは
私には大きく意味があって
他人には全く意味がない
無表情で通り過ぎるたくさんの人たち
決して目が合うことはない
英会話教室の青い看板
虹色の噴水
やわらかな桜の葉
駅に着いたバスから俯いた人たちの群れ
ガラスに映った私
淋しいなんて言ったら負けだよ
私は言わない
広大な水路を回遊する車たち
ライトの残像
誰かの生きた証
どこまでも続くから
何処へでも行ける
どこまでも続くから
何処にも行けはしない
息が吸えなくて
浮かび上がって縦に吸う気体
遠い空には細い月
刃の光 白い粉
喧噪の中の静寂に
立ちつくした夕べ
救えない悲しみ
見つめるだけの背中
鍵がない
扉は開かない
前にも後ろにも行くところはなくて
あの子に笑いかけてくれてありがとう
声をかけてくれてありがとう
明るい微笑み
私にはない鍵を
あの子に貸してくれてありがとう
誰だって笑えない時はある
それでも笑ってくれてありがとう
どれほど救われたかわからない
どれほど感謝したか言い尽くせない
何度も聞いたよ
あの子の口から
光る雫のような
やさしい花びらのような
軽やかに歌うような
うれしそうな声でその名を
「ちーこちゃん」
※ いつも私の悩みの元である次女が去年からお世話になっている合唱団で 次女に優しくしてくれた 天使のような「ちーこちゃん」に心より感謝を込めて……。
ほのかに甘い行灯が
淡き桜に紅をさす
月もなく
星もなく
あるのは極み咲く桜
灯りは紅く川面に揺れて
今こぼれ落ちた夢
滑らかに川面を流れる
幸せだとか大変だとか
誰かに私を位置づけてもらいたくなんかない
それでも
放っておいてと叫ぶ代わりに
少しだけ微笑んでおくのだ
私は大人だから
お帰りなさい
微かな空気の揺らぎに
その帰還を知る
何も言わない
何も聴かない
ただ一緒に前を向いたまま
優しい頬のカタチになる
陽の去った少しだけ紫の残る空
一つ星は今日も
やっぱり星の色で
全てがすっかり夜になっても
やっぱり星の色で
さようなら
明日も逢いたい
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